衛生管理者が退職・不在になったら:後任の選任期限・罰則・代理者

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「衛生管理者が辞めることになった」「⁠長⁠期⁠休⁠職⁠に⁠入⁠っ⁠た⁠」という人事・総務の担当者向けに、会社が何をいつまでにすべきかを整理します。結論から言うと、退職で必要な人数を割るなら1⁠4⁠日以内に後任を選任し、遅滞なく選任報告を出します。一時的に職務ができないだけなら代理者を選任します。どちらも、社内に免許保持者がいるかどうかで打ち手が変わります。

選任すべき事由が生じた日からの期限

結論

退職・異動:選任すべき事由が発生した日から1⁠4⁠日以内に後任を選任(規則第⁠7⁠条⁠第⁠1⁠項⁠第⁠1⁠号)→ 遅滞なく選任報告(⁠同⁠条⁠第⁠3⁠項⁠)。旅行・疾病・事故など:代理者を選任(同条第2項で準用する第⁠3⁠条)。未選任は法第⁠1⁠2⁠0⁠条⁠第⁠1⁠号で50万円以下の罰金の対象。免許保持者がいなければ、規則第⁠8⁠条の許可の相談と受験準備を並行します。

衛生管理者の選任は、選任すべき事由が発生した日から1⁠4⁠日以内に行います(労働安全衛生規則第⁠7⁠条⁠第⁠1⁠項⁠第⁠1⁠号)。規模に応じた必要人数(常時5⁠0⁠人⁠以⁠上で1⁠人、以降は規模に応じて増える)を下回ったら、後任の選任が必要です(選任の人数表)。退職日が決まった時点で動き出し、退職日までに後任を決めておくのが理想です。

旅行・疾病等で職務ができないときの代理者

衛生管理者が旅行、疾病、事故その他やむを得ない事由で職務を行えないときは、事業者は代理者を選任しなければなりません(規則第⁠7⁠条⁠第⁠2⁠項で準用する第⁠3⁠条)。産休・育休、長期の病気休職、長期出張などが典型です。代理者の資格について規則は直接定めていないため、免許を持たない人を代理者にしてよいかは所轄の労働基準監督署に確認してください。代理者がいる間も、毎週の職場巡視(⁠規⁠則⁠第⁠⁠⁠1⁠⁠⁠1⁠⁠⁠条⁠)が止まらないようにしておきましょう(職場巡視の中身)。

未選任の罰則の条文

条文内容
労働安全衛生法第⁠1⁠2⁠0⁠条⁠第⁠1⁠号第⁠1⁠2⁠条⁠第⁠1⁠項(⁠衛⁠生⁠管⁠理⁠者⁠の⁠選⁠任⁠)などに違反したときは、50万円以下の罰金
同法第⁠1⁠2⁠2⁠条(⁠両⁠罰⁠規⁠定⁠)法人の代表者や従業者が業務に関して違反したときは、行為者のほか法人にも罰金刑を科す

条文上は上の⁠と⁠お⁠りですが、実際に罰則が適用されるかどうかは個別の事情で判断されます。罰則の適用判断は、社会保険労務士・弁護士などの専門家や労働基準監督署に確認してください。まずは期限内に選任する、できない事情があれば早めに監督署へ相談する、という順番が基本です。

後任が免許を持っていないときの選択肢

試験は不合格になる人も多く(合格率と難易度)、1⁠4⁠日以内に新たに免許を取るのは現実的ではありません。退職リスクに備えて、ふだんから2⁠人⁠以⁠上の有資格者を育てておくのが一番の予防策です。複数名分の教材は法人向けのまとめ購入も用意しています。

変更時の報告

後任を選任したら、遅滞なく選任報告を所轄労働基準監督署長に出します。報告事項には「前任者がいる場合はその氏名及び辞任、解任等の年月日」が含まれます(規則第⁠7⁠条⁠第⁠3⁠項⁠第⁠9⁠号)。書き方は選任報告の書き方で整理しています。

出⁠典:e-Gov法令検索の現行条文(労働安全衛生法 [e-Gov]、労働安全衛生規則 [e-Gov]。2⁠0⁠2⁠6⁠年10月2⁠3⁠日確認)。罰則の適用判断は一次資料では決まらないため、専門家・労働基準監督署に確認してください。

本番形式の問題で確かめる

この記事の範囲から、本番と同じ五肢択一を3問。選ぶと正誤と解説が出ます(学習の記録には残りません)。

第1問 / 3関係法令

事業場の常時使用する労働者数と、法令上選任しなければならない衛生管理者の最少人数との組合せとして、正しいものはどれか。

第2問 / 3労働衛生

照明及び視環境に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

第3問 / 3労働生理

血圧と脈拍に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

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よくある質問

衛生管理者が退職して不在の期間は、何日まで許されますか?

衛生管理者の選任は、選任すべき事由が発生した日から1⁠4⁠日以内に行うこととされています(労働安全衛生規則第⁠7⁠条⁠第⁠1⁠項⁠第⁠1⁠号)。退職で必要人数を下回った場合も、この期限を目安に後任を選任してください。「選任すべき事由が発生した日」をいつとみるかは、所轄の労働基準監督署に確認してください。

衛生管理者の不在に罰則はありますか?

労働安全衛生法第⁠1⁠2⁠条⁠第⁠1⁠項(⁠衛⁠生⁠管⁠理⁠者⁠の⁠選⁠任⁠)に違反した場合、同法第⁠1⁠2⁠0⁠条⁠第⁠1⁠号で50万円以下の罰金と定められ、法人も罰せられる両罰規定があります(同法第⁠1⁠2⁠2⁠条)。実際にどう扱われるかの判断は、社会保険労務士・弁護士などの専門家や労働基準監督署に確認してください。

長期の病気休職中の衛生管理者はどう扱えばいいですか?

衛生管理者が旅行、疾病、事故その他やむを得ない事由で職務を行うことができないときは、代理者を選任しなければなりません(労働安全衛生規則第⁠7⁠条⁠第⁠2⁠項で準用する第⁠3⁠条)。休職が長期化して復帰の見込みが立たない場合は、後任の選任も検討してください。

後任候補が免許を持っていない場合はどうすれば?

労働安全衛生規則第⁠8⁠条で、選任できないやむを得ない事由がある場合に所轄都道府県労働局長の許可を受けたときは、第⁠7⁠条⁠第⁠1⁠項の規定によらないことができるとされています。該当するかどうかは労働基準監督署・労働局に相談してください。並行して、候補者の受験準備を進めるのが現実的です。

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出典

数値・条文は次の一次資料で確認しています(確認日は本文の注記のとおり)。

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