衛生管理者の第⁠一⁠種と第⁠二⁠種、どっちを受ける?決め手は「⁠事⁠業⁠場⁠の⁠業⁠種⁠」

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会社から「衛生管理者を取って」と言われたとき、最初に迷うのが第⁠一⁠種か第⁠二⁠種かです。違いは難しさよりも、どの業種の事業場で衛生管理者になれるかにあります。第⁠一⁠種はすべての業種、第⁠二⁠種は情報通信業、金融・保険業、卸売・小売業など一定の業種に限られます(安全衛生技術試験協会「第⁠一⁠種⁠・⁠第⁠二⁠種衛生管理者」)。

第⁠一⁠種が必要な業種(労働安全衛生規則第⁠7⁠条)

結論

勤務先の事業場が製造業・建設業・運送業・医療業などの業種なら第⁠一⁠種が必要です。それ以外の業種(情報通信業、金融・保険業、卸売・小売業など)なら第⁠二⁠種で足ります。迷ったら第⁠一⁠種を選ぶと業種を問わず使えますが、試験は第⁠二⁠種より1⁠4⁠問多く、有害業務の範囲が加わります。

衛生管理者の選任のルールは、労働安全衛生規則第⁠7⁠条⁠第⁠1⁠項⁠第⁠3⁠号に書かれています。次の業種では、第⁠一⁠種衛生管理者免許・衛生工学衛生管理者免許を持つ人(または同規則第⁠1⁠0⁠条の医師・歯科医師・労働衛生コンサルタントなど)から選任しなければなりません。

これ以外の「⁠そ⁠の⁠他⁠の⁠業⁠種⁠」では、第⁠一⁠種⁠・⁠第⁠二⁠種・衛生工学衛生管理者のどれでも選任できます。協会の説明では、第⁠二⁠種で衛生管理者になれるのは「有害業務と関連の少ない情報通信業、金融・保険業、卸売・小売業など一定の業種の事業場」です。事務職が多い会社でも、事業場の業種が製造業なら第⁠二⁠種では選任できない点に注意してください。

出題範囲と問題数の違い

項目第⁠一⁠種第⁠二⁠種
問題数・配点4⁠4⁠問・4⁠0⁠0⁠点3⁠0⁠問・3⁠0⁠0⁠点
有害業務の範囲あり(関係法令(⁠有⁠害⁠業⁠務⁠に⁠係⁠る⁠も⁠の⁠) 1⁠0⁠問、労働衛生(⁠有⁠害⁠業⁠務⁠に⁠係⁠る⁠も⁠の⁠) 1⁠0⁠問)なし
試験時間3⁠時⁠間3⁠時⁠間
合格率(⁠令⁠和⁠7⁠年⁠度⁠)4⁠6⁠.⁠8⁠%4⁠8⁠.⁠7⁠%
選任できる業種すべての業種上の表以外の業種

第⁠二⁠種の科目は関係法令1⁠0⁠問・労働衛生1⁠0⁠問・労働生理1⁠0⁠問。 第⁠一⁠種はこれに有害業務の2⁠0⁠問が加わり、一般の関係法令と労働衛生はそれぞれ7⁠問に減ります。有害業務の範囲では、有機溶剤中毒予防規則・特定化学物質障害予防規則・酸素欠乏症等防止規則などの規則と、化学物質による健康障害や作業環境測定・局所排気装置・保護具などが対象になります。

どっちを受けるかの決め方

  1. 勤務先の事業場の業種を確認する:上の業種に当たるなら第⁠一⁠種一択。職種ではなく事業場の業種で決まるので、人事・総務の担当者に確認するのが確実です。
  2. その他の業種なら、将来の使い道で決める:転職や異動で製造業などの事業場に移る可能性があるなら第⁠一⁠種、今の会社で選任されるだけなら第⁠二⁠種で足ります。
  3. 第⁠二⁠種から段階的に取る道もある:第⁠二⁠種の免許があれば、特例第⁠一⁠種(⁠有⁠害⁠業⁠務⁠の⁠2⁠0⁠問⁠)で第⁠一⁠種に上げられます(特例第一種の解説)。

難しさの差は「⁠範⁠囲⁠の⁠量⁠」

令和7⁠年度の合格率は第⁠一⁠種4⁠6⁠.⁠8⁠%・第⁠二⁠種4⁠8⁠.⁠7⁠%で、差はわずかです。ただし第⁠一⁠種は有害業務の2区分それぞれで足切り(⁠4⁠0⁠%⁠)があるため、有機則・特化則・酸欠則の数字を避けて通れません。勉強時間の配分は勉強時間と順番で解説しています。

出⁠典:公益財団法人安全衛生技術試験協会「第⁠一⁠種⁠・⁠第⁠二⁠種衛生管理者」「⁠試⁠験⁠の⁠日⁠程⁠」「⁠試⁠験⁠手⁠数⁠料⁠」「⁠統⁠計⁠」(2⁠0⁠2⁠6⁠年10月2⁠3⁠日確認)。試験の最新情報は同協会の公式サイトで確認してください。 業種の区分は労働安全衛生規則第⁠7⁠条⁠第⁠1⁠項⁠第⁠3⁠号(e-Gov法令検索 [e-Gov]、2⁠0⁠2⁠6⁠年10月2⁠3⁠日確認)。

本番形式の問題で確かめる

この記事の範囲から、本番と同じ五肢択一を3問。選ぶと正誤と解説が出ます(学習の記録には残りません)。

第1問 / 3労働衛生(有害業務)

鉛及びベンゼンによる健康障害に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

第2問 / 3関係法令

衛生管理者の資格と業種に関する次の記述のうち、法令上、正しいものはどれか。

第3問 / 3労働生理

リンパ系と脾臓に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

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よくある質問

事務職ばかりの会社ですが、第⁠二⁠種で足りますか?

判断の基準は職種ではなく事業場の業種です。労働安全衛生規則第⁠7⁠条⁠第⁠1⁠項⁠第⁠3⁠号で、農林畜水産業、鉱業、建設業、製造業(⁠物⁠の⁠加⁠工⁠業⁠を⁠含⁠む⁠)、電気業、ガス業、水道業、熱供給業、運送業、自動車整備業、機械修理業、医療業、清掃業は第⁠一⁠種(または衛生工学衛生管理者)免許が必要とされています。それ以外の業種なら第⁠二⁠種でも選任できます。自社の事業場がどの業種に当たるかは、人事・総務の担当者に確認してください。

第⁠二⁠種を取ったあとで第⁠一⁠種に変えられますか?

できます。第⁠二⁠種の免許を持っている人は「特例第⁠一⁠種衛生管理者免許試験」を受けられ、有害業務に係る関係法令と労働衛生の2⁠0⁠問だけで第⁠一⁠種の免許を目指せます(⁠安⁠全⁠衛⁠生⁠技⁠術⁠試⁠験⁠協⁠会⁠)。

受験料や受験資格は違いますか?

受験資格は第⁠一⁠種⁠・⁠第⁠二⁠種で共通です。試験手数料も免許試験の学科試験は共通で8⁠,⁠8⁠0⁠0⁠円です(⁠同⁠協⁠会⁠「⁠試⁠験⁠手⁠数⁠料⁠」⁠)。

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出典

数値・条文は次の一次資料で確認しています(確認日は本文の注記のとおり)。

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