熱中症の予防に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
腰痛予防対策指針の覚え方:重量物・介護作業・健診
腰痛予防は、労働衛生(有害業務以外)で指針の中身がそのまま問われるテーマです。間違えやすいのは40%と60%の入れ替えと、健診の周期。厚生労働省の「職場における腰痛予防対策指針及び解説」(平成25年6月18日 基発0618第1号)に沿って整理します。
指針の構成(作業管理・作業環境管理・健康管理・教育)
結論
重量の目安は男性は体重のおおむね40%以下、女性はさらにその60%位まで。腰痛健診は配置する際と6月以内ごとに1回。介護では全介助の人の抱上げは原則人力で行わせず、リフト等を使う。腰部保護ベルトは一律ではなく個人ごとに判断、です。
平成25年の改訂で、それまでの指針(平成6年 基発第547号)は廃止され、福祉・医療分野の介護・看護作業や車両運転等の作業にも対象が広げられました。指針は、労働衛生管理体制を整えたうえで3管理(作業管理・作業環境管理・健康管理)と1教育(労働衛生教育)を総合的に行うことを基本にしています。リスクアセスメントや労働安全衛生マネジメントシステムの考え方を取り入れている点も特徴です。
| 区分 | 主な内容 |
|---|---|
| 作業管理 | 自動化・省力化、不自然な姿勢を避ける、作業台は肘の曲げ角度がおよそ90度の高さ、作業標準の策定と見直し、休憩・作業の組合せ、靴・服装、腰部保護ベルト |
| 作業環境管理 | 温度(寒冷を避ける)、照明、作業床面(凹凸・段差をなくし滑りにくく)、作業空間・設備の配置、振動の軽減 |
| 健康管理 | 腰痛の健康診断と事後措置、腰痛予防体操 |
| 労働衛生教育等 | 作業に配置する際及びその後必要に応じた教育、心理・社会的要因への対応、健康の保持増進 |
別紙では、腰痛の発生が比較的多い5つの作業(重量物取扱い作業、立ち作業、座り作業、福祉・医療分野等の介護・看護作業、車両運転等の作業)ごとの対策が示されています。
重量物取扱いの目安
- 原則は機械化:適切な動力装置等で自動化し、困難なら台車・補助機器で人力の負担を軽減する
- 男性:満18歳以上の男子労働者が人力のみで取り扱う重量は、体重のおおむね40%以下となるよう努める
- 女性:満18歳以上の女子労働者は、さらに男性が取り扱える重量の60%位まで
- 超えるとき:適切な姿勢で、身長差の少ない労働者2人以上で行わせるよう努める。各人に重量が均一にかかるようにする
- 荷姿:取り扱う物の重量はできるだけ明示する
覚え方は「男は体重の4割、女はその6割」。試験では「女性は体重のおおむね40%以下」「男性は60%以下」のように、2つの数字と「誰の何に対する割合か」を入れ替えてきます。女性の60%は体重ではなく「男性が取り扱うことのできる重量」に対する割合です。
介護・看護作業での対策
別紙Ⅳ(福祉・医療分野等における介護・看護作業)では、移乗介助・入浴介助・排泄介助での抱上げについて、全介助の必要な対象者にはリフト等を積極的に使用し、原則として人力による人の抱上げは行わせないとしています。座位を保てる人にはスライディングボード等、立位を保てる人にはスタンディングマシーン等の使用も検討します。
「複数人で抱え上げれば人力でも問題ない」とする選択肢には注意が必要です。指針は、どうしても人力で抱え上げざるを得ないときはできるだけ複数人で抱えるとしつつ、複数人での抱上げは重量の軽減はできても、前屈や中腰などの不自然な姿勢による腰痛のリスクは残るとしています。
立ち作業では、おおむね1時間につき1、2回程度の小休止・休息を取らせ、下肢の屈伸運動やマッサージなどを行わせることが望ましいとされています。
腰痛健康診断の時期と項目
重量物取扱い作業、介護・看護作業等、腰部に著しい負担のかかる作業に常時従事する労働者には、当該作業に配置する際及びその後6月以内ごとに1回、医師による腰痛の健康診断を行います(指針4(1))。
| 健診 | 項目 |
|---|---|
| 配置前 | 既往歴・業務歴の調査、自覚症状(腰痛・下肢痛・下肢筋力減退・知覚障害等)、脊柱の検査、神経学的検査、脊柱機能検査(クラウス・ウェーバーテスト又はその変法)。医師が必要と認める者は画像診断と運動機能テスト等 |
| 定期 | 既往歴・業務歴の調査と自覚症状の有無の検査。医師が必要と認める者に脊柱の検査・神経学的検査を追加 |
健診の結果は医師の意見を聴いて、作業方法の改善・作業時間の短縮など就労上必要な措置につなげます。周期は情報機器作業ガイドライン(1年以内ごとに1回)とセットで、「腰痛は半年、VDTは1年」と覚えると混同しにくくなります。法令の重量物制限(女性・年少者)は年少者・妊産婦の就業制限で整理しています。
本番形式の問題で確かめる
この記事の範囲から、本番と同じ五肢択一を3問。選ぶと正誤と解説が出ます(学習の記録には残りません)。
「事業場における労働者の健康保持増進のための指針」(令和8年10月改正後)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
「事業場における労働者の健康保持増進のための指針」の令和8年10月の改正及びその施行通達に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
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よくある質問
人力で取り扱う重量の目安は?
満18歳以上の男子労働者が人力のみで取り扱う物の重量は、体重のおおむね40%以下となるよう努めます。満18歳以上の女子労働者は、さらに男性が取り扱える重量の60%位までです(指針 別紙Ⅰ 2(2))。これを超える場合は、身長差の少ない労働者2人以上で行わせるよう努めます。
腰痛の健康診断はいつ行いますか?
重量物取扱い作業、介護・看護作業など腰部に著しい負担のかかる作業に常時従事する労働者に、当該作業に配置する際及びその後6月以内ごとに1回、定期に行います(指針4(1))。情報機器作業の健診(1年以内ごとに1回)と取り違えないよう注意してください。
腰部保護ベルトは全員に着けさせるべきですか?
指針は、腰部保護ベルトは個人により効果が異なるため、一律に使用するのではなく、個人ごとに効果を確認してから使用の適否を判断するとしています(指針2(6)ハ)。「全員に使用させる」という選択肢は誤りです。
女性労働基準規則の重量制限とは違うのですか?
別のものです。女性労働基準規則は満18歳以上の女性について断続作業30kg以上・継続作業20kg以上の重量物の取扱いを禁止する法令の規定、腰痛予防対策指針の40%・60%は体重に対する割合で示した努力の目安です。
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出典
数値・条文は次の一次資料で確認しています(確認日は本文の注記のとおり)。
- 安全衛生技術試験協会「第一種・第二種衛生管理者」
- 安全衛生技術試験協会「試験の日程」
- 安全衛生技術試験協会「試験手数料」
- 安全衛生技術試験協会「統計」
- 厚生労働省「職場における腰痛予防対策指針及び解説」(厚生労働省)
- 厚生労働省
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