労働衛生(⁠有⁠害⁠業⁠務⁠以⁠外⁠)の覚え方:指針・ガイドラインから出る問題

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衛生管理者の労働衛生(⁠有⁠害⁠業⁠務⁠以⁠外⁠)は、第⁠一⁠種で7⁠問、第⁠二⁠種で1⁠0⁠問。照明の話の次に腰痛、その次に食中毒、と覚える事項がばらばらに見えるのがこの科目の難しさです。でも、問題の出どころをたどると、ほとんどが厚生労働省の指針・ガイドラインに行き着きます。出⁠典ごとに束ねれば、まとまりが見えてきます。

出題の源は厚生労働省の指針・ガイドライン

結論

労働衛生の一般は「どの指針から出ているか」で6つのテーマに分けると整理できます。指針は「⁠数⁠字⁠が⁠出⁠る⁠も⁠の⁠」と「⁠考⁠え⁠方⁠が⁠出⁠る⁠も⁠の⁠」に分かれるので、前者は数字だけ、後者はキーワードの組み合わせだけを覚えます。

試験範囲は告示の衛生管理者規程(昭和4⁠7⁠年労働省告示第94号)で、労働衛生には作業環境要素、作業環境管理、作業管理、健康管理、メンタルヘルス対策、健康の保持増進対策、労働衛生教育、労働衛生管理統計、救急処置などが並んでいます([厚生労働省])。これらの多くには、厚生労働省がまとめた指針やガイドラインがあり、問題の正誤はその記述と照らして決まります。

つまり、労働衛生の一般は「⁠常⁠識⁠で⁠考⁠え⁠て⁠解⁠く⁠」科目ではありません。たとえば情報機器作業の休止時間や、重量物の目安の重さは、指針に書かれた数字そのものが問われます。

テーマ別の分け方

テーマ主な出⁠典
室内環境(⁠温⁠熱⁠・⁠換⁠気⁠・⁠照⁠明⁠)事務所衛生基準規則、温熱の考え方
作業管理(⁠情⁠報⁠機⁠器⁠・⁠腰⁠痛⁠)情報機器作業ガイドライン、腰痛予防対策指針
健康づくりTHP指針(事業場における労働者の健康保持増進のための指針)、メタボリックシンドローム
メンタルヘルスメンタルヘルス指針(労働者の心の健康の保持増進のための指針)
救急処置・食中毒心肺蘇生のガイドライン、食中毒の原因菌
労働衛生管理統計度数率・強度率、疾病統計

このサイトのドリルも、この分け方に近い3つのエリア(温熱・換気・照明/健康づくり・メンタル・作業管理/救急処置・食中毒・疾病と統計)で出題しています。1テーマずつ片づけると、ばらばらに見えた範囲が埋まっていきます。

数字が出る指針:数字だけを抜き出す

作業管理と室内環境の指針は、数字の入れ替えがねらわれます。まずは次の表の数字を確実にします。

出⁠典覚える数字
情報機器作業GL一連続作業時間は1⁠時⁠間を超えない、次までに10〜1⁠5⁠分の作業休止
情報機器作業GL書類上・キーボード上の照度3⁠0⁠0⁠ル⁠ク⁠ス⁠以⁠上、視距離おおむね40cm以上
腰痛予防対策指針満18歳以上の男性は体重のおおむね4⁠0⁠%⁠以⁠下、女性はさらにその6⁠0⁠%位まで
腰痛予防対策指針腰部に著しい負担のかかる作業は6月以内ごとに1回の腰痛健診
事務所則一般的な事務作業の照度3⁠0⁠0⁠ル⁠ク⁠ス⁠以⁠上、空調の気温18〜28度(⁠努⁠力⁠)
労働災害統計度数率は1,000,000延べ実労働時間当たりの死傷者数、強度率は1,000延べ実労働時間当たりの労働損失日数
情報機器作業のガイドラインは令和元年7月1⁠2⁠日に出された現行のもので、古い教材の「VDTガイドライン」は廃止されています(法改正のまとめ)。

考え方が出る指針:キーワードの組み合わせで覚える

メンタルヘルスや健康づくりの指針は、数字ではなく「用語と中身の組み合わせ」が問われます。

「⁠誰⁠が⁠」「⁠何⁠を⁠」の主語がすり替えられた選択肢が典型です。用語を見たら、主語と中身をセットで言える状態にしておきましょう。

救急処置・統計は「⁠定⁠義⁠の⁠言⁠い⁠換⁠え⁠」に注意

労働衛生管理統計では、度数率と強度率の定義の入れ替えが定番です。度数率は災害の頻度、強度率は災害の重さ。分母の延べ実労働時間の単位(1⁠,⁠0⁠0⁠0⁠,⁠0⁠0⁠0⁠時⁠間と1⁠,⁠0⁠0⁠0⁠時⁠間)もセットで覚えます([厚生労働省])。救急処置は心肺蘇生の手順、食中毒は原因菌と原因食品・潜伏期間の対応が中心です。

関連する科目との境目

出⁠典:公益財団法人安全衛生技術試験協会「第⁠一⁠種⁠・⁠第⁠二⁠種衛生管理者」「⁠試⁠験⁠の⁠日⁠程⁠」「⁠試⁠験⁠手⁠数⁠料⁠」「⁠統⁠計⁠」(2⁠0⁠2⁠6⁠年10月2⁠3⁠日確認)。試験の最新情報は同協会の公式サイトで確認してください。 試験範囲は衛生管理者規程(昭和4⁠7⁠年労働省告示第94号)([厚生労働省])。厚生労働省「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」([厚生労働省])、「職場における腰痛予防対策指針」([厚生労働省])、「労働者の心の健康の保持増進のための指針」([厚生労働省])、事務所衛生基準規則([e-Gov])。2⁠0⁠2⁠6⁠年10月2⁠3⁠日確認。

本番形式の問題で確かめる

この記事の範囲から、本番と同じ五肢択一を3問。選ぶと正誤と解説が出ます(学習の記録には残りません)。

第1問 / 3労働衛生

事務所衛生基準規則における空気調和設備等による調整に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

第2問 / 3労働衛生

「職場における熱中症防止のためのガイドライン」(⁠令⁠和⁠8⁠年⁠3⁠月⁠)に示された作業管理に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

第3問 / 3労働衛生

ファーストエイドに関する次の記述のうち、JRC蘇生ガイドライン2020に照らして、誤っているものはどれか。

関連する分野を練習する

よくある質問

労働衛生(⁠有⁠害⁠業⁠務⁠以⁠外⁠)は何問出ますか?

第⁠一⁠種は「労働衛生(有害業務に係るもの以外)」として7⁠問・7⁠0⁠点、第⁠二⁠種は「労働衛生(有害業務に係るものを除く)」として1⁠0⁠問・1⁠0⁠0⁠点です。どちらも科目ごとに4⁠0⁠%⁠以⁠上が必要です。

指針やガイドラインは全部読む必要がありますか?

全文を読む必要はありません。数字が決まっているもの(作業時間、照度、重量の目安、健診の頻度)と、考え方の枠組み(4つのケア、一次〜三次予防など)だけを抜き出して覚えれば、多くの問題に対応できます。

過去問はどこで手に入りますか?

試験を実施する安全衛生技術試験協会が、直近に実施した試験問題をホームページで公表しています(現在は令和8⁠年4月掲載・令和8⁠年10月掲載の2回分)。公表時点より後の法令やガイドラインの改正には対応していないため、出⁠典が古くなっていないかを確かめながら使ってください。

第⁠一⁠種と第⁠二⁠種で内容は違いますか?

第⁠一⁠種は7⁠問、第⁠二⁠種は1⁠0⁠問で、第⁠二⁠種のほうが問題数が多くなります。第⁠二⁠種の範囲には「有害業務に係る労働衛生概論」も含まれています(衛生管理者規程(昭和4⁠7⁠年労働省告示第94号)第⁠7⁠条)。

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出典

数値・条文は次の一次資料で確認しています(確認日は本文の注記のとおり)。

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