衛生管理者の関係法令の数字の覚え方:選任・健診・保存年数

更新日:

関係法令の選択肢は、数字を少しずらしただけのものが多く、「⁠何⁠人⁠以⁠上⁠」「⁠何⁠日⁠以⁠内⁠」「何か月以内ごとに1回」「⁠何⁠年⁠間⁠保⁠存⁠」を正確に覚えているかで差がつきます。この記事では、第⁠一⁠種⁠・⁠第⁠二⁠種に共通する有害業務以外の関係法令の数字を、条文番号つきで一覧にしました。すべてe-Gov法令検索の現行条文で確認した数字です。

選任と体制の数字(労働安全衛生法・同施行令・同規則)

結論

軸になるのは「⁠5⁠0⁠人⁠」「⁠1⁠4⁠日⁠以⁠内⁠」「毎週1回・毎月1回」「⁠5⁠年⁠保⁠存⁠」の4つ。ここに、人数の区切り(5⁠0⁠0⁠人・1⁠,⁠0⁠0⁠0⁠人・3⁠,⁠0⁠0⁠0⁠人)と、「⁠以⁠上⁠」「⁠超⁠え⁠る⁠」の違いを重ねて覚えると、ひっかけに強くなります。

項目数字・要件条文
衛生管理者・産業医・衛生委員会が必要な規模常時5⁠0⁠人⁠以⁠上施行令第⁠4⁠条・第⁠5⁠条・第⁠9⁠条
衛生管理者・産業医の選任期限選任すべき事由が発生した日から1⁠4⁠日以内安衛則第⁠7⁠条・第⁠1⁠3⁠条
衛生管理者の専任常時1⁠,⁠0⁠0⁠0⁠人⁠超、または常時5⁠0⁠0⁠人⁠超で一定の有害業務に常時3⁠0⁠人⁠以⁠上安衛則第⁠7⁠条⁠第⁠1⁠項⁠第⁠5⁠号
衛生管理者の巡視少なくとも毎週1回安衛則第⁠1⁠1⁠条
産業医の専属常時1⁠,⁠0⁠0⁠0⁠人⁠以⁠上(一定の有害業務は常時5⁠0⁠0⁠人⁠以⁠上)安衛則第⁠1⁠3⁠条⁠第⁠1⁠項⁠第⁠3⁠号
産業医2⁠人⁠以⁠上常時3⁠,⁠0⁠0⁠0⁠人を超える事業場安衛則第⁠1⁠3⁠条⁠第⁠1⁠項⁠第⁠4⁠号
産業医の巡視少なくとも毎月1回(一定の情報提供と事業者の同意があれば2月に1回)安衛則第⁠1⁠5⁠条
委員会の開催・記録毎月1回以上・記録3⁠年間保存安衛則第⁠2⁠3⁠条

衛生管理者の人数は規模に応じて1⁠人〜6⁠人です(安衛則第⁠7⁠条⁠第⁠1⁠項⁠第⁠4⁠号)。人数表は衛生管理者は何人から必要かに全段を載せています。

健康診断の数字(⁠労⁠働⁠安⁠全⁠衛⁠生⁠規⁠則⁠)

項目数字・要件条文
雇入時の健診雇い入れるとき(医師の健診後3月を経過しない人が結果を提出すれば相当項目は省略可)安衛則第⁠4⁠3⁠条
定期健診1⁠年以内ごとに1回安衛則第⁠4⁠4⁠条
特定業務従事者の健診配置替えの際と6月以内ごとに1回(胸部エックス線は1⁠年以内ごとに1回で足りる)安衛則第⁠4⁠5⁠条
健康診断個人票5⁠年間保存安衛則第⁠5⁠1⁠条
定期健診の結果報告常時5⁠0⁠人⁠以⁠上の事業者が所轄労基署長へ安衛則第⁠5⁠2⁠条
長時間労働者の面接指導週4⁠0⁠時⁠間を超えた時間が1月当たり8⁠0⁠時⁠間を超え、疲労の蓄積が認められる者安衛則第⁠5⁠2⁠条⁠の⁠2
ストレスチェック1⁠年以内ごとに1回安衛則第⁠5⁠2⁠条⁠の⁠9

「定期健診は1⁠年、特定業務従事者は6⁠か⁠月」「個人票は5⁠年、委員会の記録は3⁠年」のように、ペアにして違いを言えるようにすると、入れ替えのひっかけに気づけます。

事務所衛生基準規則の数字

項目数字・要件事務所則
気積1⁠人あたり10立方メートル以上(床から4mを超える空間は除く)第⁠2⁠条
窓など開放できる部分床面積の2⁠0⁠分の1以上第⁠3⁠条⁠第⁠1⁠項
一酸化炭素・二酸化炭素(⁠室⁠)百万分の50以下・百万分の5000以下第⁠3⁠条⁠第⁠2⁠項
空調・機械換気の供給空気一酸化炭素 百万分の10以下・二酸化炭素 百万分の1000以下第⁠5⁠条⁠第⁠1⁠項
気流0.5 m/s以下第⁠5⁠条⁠第⁠2⁠項
空調の室の温湿度(⁠努⁠力⁠義⁠務⁠)18〜28度・40〜7⁠0⁠%第⁠5⁠条⁠第⁠3⁠項
暖房等の措置室の気温が10度以下のとき第⁠4⁠条
照度一般的な事務作業3⁠0⁠0⁠ル⁠ク⁠ス⁠以⁠上・付随的な事務作業1⁠5⁠0⁠ル⁠ク⁠ス⁠以⁠上第⁠1⁠0⁠条
照明設備の点検・大掃除どちらも6月以内ごとに1回第⁠1⁠0⁠条⁠第⁠3⁠項・第⁠1⁠5⁠条
休養室・休養所常時5⁠0⁠人⁠以⁠上または常時女性3⁠0⁠人⁠以⁠上(⁠男⁠女⁠別⁠)第⁠2⁠1⁠条

ひっかけが多いのは、室の基準(⁠第⁠⁠⁠3⁠⁠⁠条⁠)と空調の供給空気の基準(⁠第⁠⁠⁠5⁠⁠⁠条⁠)の取り違えです。二酸化炭素は室全体で百万分の5000以下、空調で供給する空気は百万分の1000以下と、空調のほうが厳しくなっています。温湿度は努力義務である点、照度は改正後の300・1⁠5⁠0⁠ル⁠ク⁠スである点も押さえましょう。中央管理方式の空調の室の測定は2月以内ごとに1回、記録は3⁠年間保存です(⁠第⁠⁠⁠7⁠⁠⁠条⁠)。

労働基準法の数字

項目数字・要件労働基準法
法定労働時間週4⁠0⁠時⁠間・1⁠日8⁠時⁠間第⁠3⁠2⁠条
休憩6⁠時⁠間⁠超で4⁠5⁠分⁠以⁠上、8⁠時⁠間⁠超で1⁠時⁠間⁠以⁠上第⁠3⁠4⁠条
産前休業6週間(⁠多⁠胎⁠妊⁠娠⁠は⁠1⁠4⁠週⁠間⁠)以内に出産予定の女性が請求したとき第⁠6⁠5⁠条⁠第⁠1⁠項
産後休業産後8週間は就業させない(6週間経過後、本人の請求と医師の判断で一部可)第⁠6⁠5⁠条⁠第⁠2⁠項
育児時間生後満1⁠年に達しない生児を育てる女性が、1⁠日2回各々少なくとも3⁠0⁠分第⁠6⁠7⁠条

産前は「⁠請⁠求⁠し⁠た⁠ら⁠」、産後は「⁠請⁠求⁠が⁠な⁠く⁠て⁠も⁠」就業させない、という違いがよく問われます。生理日の休暇(⁠第⁠⁠⁠6⁠⁠⁠8⁠⁠⁠条⁠)は日数の定めではなく、就業が著しく困難な女性が請求したときに就業させない、という規定です。

数字を覚えるコツ

第⁠一⁠種の人は、有害業務の規則(有機則・特化則・酸欠則)の数字も別に整理しておきましょう(有害業務の関係法令の覚え方)。

出⁠典:公益財団法人安全衛生技術試験協会「第⁠一⁠種⁠・⁠第⁠二⁠種衛生管理者」「⁠試⁠験⁠の⁠日⁠程⁠」「⁠試⁠験⁠手⁠数⁠料⁠」「⁠統⁠計⁠」(2⁠0⁠2⁠6⁠年10月2⁠3⁠日確認)。試験の最新情報は同協会の公式サイトで確認してください。 条文はe-Gov法令検索の現行条文(労働安全衛生法施行令 [e-Gov]、労働安全衛生規則 [e-Gov]、事務所衛生基準規則 [e-Gov]、労働基準法 [e-Gov]。2⁠0⁠2⁠6⁠年10月2⁠3⁠日確認)。

本番形式の問題で確かめる

この記事の範囲から、本番と同じ五肢択一を3問。選ぶと正誤と解説が出ます(学習の記録には残りません)。

第1問 / 3関係法令

事業場の常時使用する労働者数と、法令上選任しなければならない衛生管理者の最少人数との組合せとして、正しいものはどれか。

第2問 / 3労働衛生

照明及び視環境に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

第3問 / 3関係法令

衛生管理者の選任に関する次の記述のうち、法令上、誤っているものはどれか。

関連する分野を練習する

よくある質問

事務室の照度の基準は何ルクスですか?

事務所衛生基準規則第⁠1⁠0⁠条で、一般的な事務作業は3⁠0⁠0⁠ル⁠ク⁠ス⁠以⁠上、付随的な事務作業は1⁠5⁠0⁠ル⁠ク⁠ス⁠以⁠上です。2⁠0⁠2⁠2⁠年12月に施行された改正後の基準なので、それより古い教材の数字で覚えないよう注意してください。照明設備は6月以内ごとに1回、定期に点検します。

衛生委員会は何人以上で設置し、どのくらいの頻度で開きますか?

常時5⁠0⁠人⁠以⁠上の労働者を使用する事業場で設置し(労働安全衛生法施行令第⁠9⁠条)、毎月1回以上開催します。議事の記録は3⁠年間保存です(労働安全衛生規則第⁠2⁠3⁠条)。

空気調和設備がある事務室の温度・湿度の基準は?

事務所衛生基準規則第⁠5⁠条⁠第⁠3⁠項で、気温18度以上28度以下・相対湿度4⁠0⁠%⁠以⁠上7⁠0⁠%⁠以⁠下になるよう「努めなければならない」とされています。義務ではなく努力義務である点も問われます。

関連する記事

出典

数値・条文は次の一次資料で確認しています(確認日は本文の注記のとおり)。

このサイトは公益財団法人安全衛生技術試験協会とは関係のない学習用サービスです。法令の解釈や会社での運用は、所轄の労働基準監督署や専門家(社会保険労務士など)に確認してください。編集方針