第⁠一⁠種衛生管理者の次に取る資格:衛生工学衛生管理者・労働衛生コンサルタント・作業環境測定士

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第⁠一⁠種衛生管理者を取ったあと、上位・関連の資格に何があり、どう違うのかを知りたい人向けの記事です。結論から言うと、候補は衛生工学衛生管理者(講習で取る・大規模な有害業務の事業場で必要)、労働衛生コンサルタント(国家試験・外部から診断指導を行える)、作業環境測定士(国家試験・第⁠一⁠種保持者は条件付きで科目免除)の3つです。

衛生工学衛生管理者:選任が要る事業場と取り方

結論

衛生工学衛生管理者=工学・理学系の卒業者が講習で取る免許。常時5⁠0⁠0⁠人⁠超で一定の有害業務に常時3⁠0⁠人⁠以⁠上の事業場で1⁠人必要。労働衛生コンサルタント=筆記・口述の国家試験。衛生管理者として1⁠0⁠年⁠以⁠上なども受験資格。作業環境測定士=第⁠一⁠種+5⁠年⁠以⁠上の実務+免除講習で2科目免除。

常時5⁠0⁠0⁠人を超える労働者を使用する事業場で、坑内労働や労働基準法施行規則第⁠1⁠8⁠条の一定の有害業務に常時3⁠0⁠人⁠以⁠上を従事させるものは、衛生管理者のうち1⁠人を衛生工学衛生管理者免許を受けた者から選任します(労働安全衛生規則第⁠7⁠条⁠第⁠1⁠項⁠第⁠6⁠号)。この衛生管理者には、衛生に係る技術的事項のうち衛生工学に関するものを管理させます(⁠同⁠規⁠則⁠第⁠⁠⁠1⁠⁠⁠2⁠⁠⁠条⁠)。

取り方は試験ではなく講習です。労働安全衛生規則別表第4では、大学又は高専で工学又は理学に関する課程を修めて卒業した者などで、都道府県労働局長の登録を受けた者が行う衛生工学衛生管理者講習を修了したもの等が免許を受けられるとされています。文系出身の第⁠一⁠種保持者は、このルートの対象外になる点に注意してください。

労働衛生コンサルタント:試験と衛生管理者との違い

労働衛生コンサルタントは、その名称を用いて、他人の求めに応じ報酬を得て、事業場の衛生についての診断と指導を行うことを業とする資格です(労働安全衛生法第⁠8⁠1⁠条⁠第⁠2⁠項)。試験は厚生労働大臣が行い(⁠同⁠法⁠第⁠⁠⁠8⁠⁠⁠3⁠⁠⁠条⁠)、区分は保健衛生と労働衛生工学、それぞれ筆記試験と口述試験があります。合格後、名簿に登録を受けてコンサルタントになります(⁠同⁠法⁠第⁠⁠⁠8⁠⁠⁠4⁠⁠⁠条⁠)。

主な受験資格(⁠安⁠全⁠衛⁠生⁠技⁠術⁠試⁠験⁠協⁠会⁠)
理科系の大学(⁠短⁠大⁠を⁠除⁠く⁠)を卒業後、5⁠年⁠以⁠上衛生の実務に従事
理科系の短大・高専を卒業後、7⁠年⁠以⁠上衛生の実務に従事
衛生管理者として1⁠0⁠年⁠以⁠上その職務に従事

衛生管理者として数える場合、同協会は「常時5⁠0⁠人⁠以⁠上の事業場で衛生管理者として選任されていない者」「常時5⁠0⁠人⁠未⁠満の事業場で選任された者」は受験資格がないとしています。免許を持っているだけでは年数に数えられないので、選任の記録を残しておきましょう(選任報告の書き方)。なお労働衛生コンサルタントは、衛生管理者の資格を有する者でもあります(労働安全衛生規則第⁠1⁠0⁠条⁠第⁠3⁠号)。

作業環境測定士:第⁠一⁠種保持者の科目免除講習

鉱物性粉じん、放射性物質、特定化学物質、金属類、有機溶剤を取り扱う作業場の作業環境測定は、作業環境測定士でなければ行うことができません(⁠同⁠協⁠会⁠の⁠資⁠格⁠紹⁠介⁠)。試験の共通科目は労働衛生一般・労働衛生関係法令・デザイン・サンプリング・分析に関する概論です。

免除を受けられる人免除される共通科目
第⁠一⁠種衛生管理者免許+5⁠年⁠以⁠上の労働衛生の実務+試験免除講習の修了労働衛生一般、労働衛生関係法令
衛生工学衛生管理者免許+3⁠年⁠以⁠上の労働衛生の実務+試験免除講習の修了労働衛生一般、労働衛生関係法令

免除には免許証の写し・講習修了証の写し・労働衛生実務経験証明書の3⁠点がすべて必要とされています。第⁠一⁠種の勉強で身につけた有害業務の法令・労働衛生の知識が、そのまま土台になります(有害業務の関係法令の覚え方)。

それぞれが向く人

向き不向きは一般論です。キャリアや収入への効果を示す一次資料はないため、勤務先の体制や求められている役割から選んでください。第⁠一⁠種を取るメリット全体は衛生管理者を取るメリットで整理しています。

出⁠典:e-Gov法令検索の現行条文(労働安全衛生法 [e-Gov]、労働安全衛生規則 [e-Gov])、安全衛生技術試験協会「労働衛生コンサルタント」[協会サイト]・「第⁠一⁠種作業環境測定士」[協会サイト]・「第⁠二⁠種作業環境測定士」[協会サイト]。2⁠0⁠2⁠6⁠年10月2⁠3⁠日確認。

本番形式の問題で確かめる

この記事の範囲から、本番と同じ五肢択一を3問。選ぶと正誤と解説が出ます(学習の記録には残りません)。

第1問 / 3関係法令

衛生管理者の選任に関する次の記述のうち、法令上、誤っているものはどれか。

第2問 / 3労働衛生

事務室の在室者1⁠人当たりの二酸化炭素の呼出量を毎時0.02m³、室内の二酸化炭素の基準濃度を1⁠0⁠0⁠0⁠p⁠p⁠m、外気の二酸化炭素濃度を4⁠0⁠0⁠p⁠p⁠mとするとき、在室者1⁠人当たりの必要換気量に最も近いものは次のうちどれか。

第3問 / 3労働衛生(有害業務)

じん肺に関する次の記述のうち、法令上、誤っているものはどれか。

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よくある質問

衛生工学衛生管理者は試験で取れますか?

衛生工学衛生管理者免許は、大学又は高専で工学又は理学に関する課程を修めて卒業した者などが、都道府県労働局長の登録を受けた者が行う衛生工学衛生管理者講習を修了して受けるものです(労働安全衛生規則別表第4)。第⁠一⁠種⁠・⁠第⁠二⁠種のような免許試験のルートは別表第4に定められていません。

第⁠一⁠種衛生管理者があれば作業環境測定士の試験科目が免除されますか?

安全衛生技術試験協会によると、第⁠一⁠種衛生管理者免許を受けた者で、5⁠年⁠以⁠上労働衛生の実務に従事した経験を有し、厚生労働大臣の登録を受けた団体が行う試験免除講習を修了したものは、共通科目のうち「⁠労⁠働⁠衛⁠生⁠一⁠般⁠」と「⁠労⁠働⁠衛⁠生⁠関⁠係⁠法⁠令⁠」が免除されます。免許だけでは免除されません。

衛生管理者を何年やれば労働衛生コンサルタントを受けられますか?

受験資格の一つに「衛生管理者として1⁠0⁠年⁠以⁠上その職務に従事した者」があります。ただし同協会は、免許を受けていても常時5⁠0⁠人⁠以⁠上の事業場で衛生管理者として選任されていない者などは、この受験資格に当たらないとしています。

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出典

数値・条文は次の一次資料で確認しています(確認日は本文の注記のとおり)。

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